ウクライナ通信③
ロシアがウクライナに侵攻して、10日になりました。
まだ、体勢は決していません。
キエフもハリコフも持ちこたえています。
これは、ウクライナ軍の善戦であり、ロシア軍の大誤算です。
ウクライナ軍は、祖国防衛に燃える20万の正規軍に加え、志願兵の参加が後を絶ちません。
さらに、アメリカやドイツから送られた、ジャベリンを始めとする対戦車ミサイルが、ロシア軍に甚大な打撃を与えています。
戦争の流れが、少しずつ代わり始めました。
ロシアの戦争する体力が
削り取られています。
元々、韓国並みの経済規模しかないロシアは、欧米の経済制裁により青息吐息です。
ウクライナが、後10日
今の体制を持ちこたえたとします。
ロシアには戦争を続けるが経済的体力が、無くなると言われ始めました。
さらに、プーチンの権力基盤にも、綻びが見え始めました。
オルガルヒとは、ソ連崩壊後、資本主義経済移行の混乱の中で生まれた、新興財閥です。
アメリカは、オルガルヒを標的にしました。
彼らの資産を凍結するように、経済制裁を課しました。
これは、効果的でした。
プーチンを取り巻くオルガルヒの中から、戦争反対の声が上がり始めました。
世界を敵に回して、商売は出来ないからです。
この戦争が、自分達の破滅に繋がると、感じたようです。
情報機関-秘密警察です。
アメリカのCIAと同様、
国家転覆
要人暗殺
破壊工作
等が仕事です。
つまり、彼らには冷戦時代の米ソ対立の構図が、骨の髄まで刷り込まれているのです。
ソ連が崩壊したのは、歴史的な間違いである。
ロシアが、ソ連時代の栄光を取り戻さなければならないと、本気で考えています。
この事は、プーチンのチェチェンやシリアでの軍事的成功が支えとなっています。
ロシア連邦の一共和国であるチェチェンは、ロシアからの独立を図ります。
イスラム教徒であるチェチェン人が、ロシア正教を受容することは、土台無理難題です。
プーチンと仲間達(KGB人脈)は、力への過信を深めて行きました。
チェチェン人武装兵士が、モスクワ劇場を占拠し、ロシア人を人質にしました。
プーチンは、強硬突入を命じ、一気に解決しました。
この成功がプーチンを狂わせたのかも知れません。
ウクライナでも、同じやり方が通用すると思ったのです。
しかし、今回は敵はウクライナではありませんでした。
世界中が敵になっていました。
万が一、ロシア軍がウクライナを制圧したとしても、プーチンのロシアと手を結ぶ国は、有りません。
あの中国でさえ、ためらうでしょう。
プーチンの仲間だと見られたら、世界の孤児になるのですから。