和 2月のテーマ 1月21日
張りつめし 空気が和む ひとときに
何時もいるのは 無口なあなた
水色の 絵の具ばかりを 借りにきた
友の見ていた 空を知りたい
友と言う 言葉を知らぬ 一歳が
泣いている子の 頭を撫でる
母さんも 友達できたと 小一の
我が子に問われし 仕事の初日
ともだちを 友人と呼ぶ ようになり
子は就活を ほどなく終わる
つくるでも できるでもなく そこにいた
あなたを私は 友と呼んでる
友だちは いないんだよと 言う君の
瞳の中に 私をさがす
リズムで歩く 少しはなれて
温もりの 残る手袋 渡されて
君は友より 夫となりぬ
卒論は 梶井だったね 君だけが
四十二歳の ままなる友よ