道(たお)
全国一斉に緊急事態宣言が解除された。狐につままれた気分である。1ヶ月程前、東京で毎日5000人を越えていた新規感染者が、昨日、10月4日は84人。全国でも607人。
何が起こったのだろう?
日本人の勤勉さが報われた?
ワクチンのおかげ?
完璧に人流の抑制に成功した?
お酒の提供を控えた?
いやいや、
ワクチンだってやっと50%を越えたところ。集団免疫で、感染拡大を押さえ込めると言われている、70%にはほど遠い。
人流にいたっては明らかに、増えている。土日の繁華街は、人で溢れている。
感染症の専門家も、現場で対応しているお医者さんも、政治家も、何故、こんな急激に感染拡大が終息したか誰も、分からないのだ。
そこで、私は、考えたのだ。これこそが老子の言う、道(たお)なのではないだろうか?天の采配を越えた大きな道。
人は、この道(たお)に導かれ、道(たお)に従って生きる。
神のみぞ知ると言うが
道(たお)は神を越えた道なのだそうだ。
水が低きに流れるように、逆らわずに導かれていく。人類の試練に神が使わしたCORONA菌。神を越えた道(たお)が、終息を導くのだろうか?
日本の近現代史の流れの中で、道(たお)の大きな流れを感じる時代があった。
終戦後の日本である。
太平洋戦争の終盤。日本は、
沖縄戦で全滅し、
極め付きは広島、長崎に原子爆弾。これらは皆、兵士ではない、民間人の命である。ここまて、日本人をいたぶり続けたアメリカ。子犬のように従順だった日本人。
この日本人の心の有り様は、なんだったのだろうか?アメリカに対する恐怖。諦め。
道(たお)の力だったのでないか?
考えすぎだろうか?