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岸田 文雄と 池田 勇人

所得倍増計画を掲げ、敗戦国、日本の経済を見事に建て直した内閣総理大臣が、池田 勇人である。

日本は高度経済成長に沸き、三C(カラーテレビ、クーラー、自動車)時代を迎える。60年安保で荒んだ国の空気を、経済の発展で豊かさを感じる国へと導いた、立役者が池田勇人である。側近の大平正芳は、今の事業者総理就任は、短命内閣に終わると反対した。しかし、池田は、天の声が聞こえると言って総裁選に臨んだのである。

この池田総理大臣と岸田文雄内閣総理大臣には幾つもの共通点がある。

まずは、

出身派閥の宏池会

選挙区は広島県

酒をこよなく愛する愛妻家でもある。

若い時に挫折を味わったことも、良く似た経験である。

池田氏は、若き大蔵官僚時代、大病をして3年近くを棒に振っている。出世の道は断たれたと言っていい。

岸田氏は、三度東大を受験し、三度失敗している。その心の内はいかばかりだったろう。

もう一つ、東京オリンピック繋がり。前回が池田 勇人総理の時だった。なんと言う奇縁だろう。二回目の今年、岸田文雄氏が総理大臣になったのである。

最後に経済の話をしよう。

岸田文雄新総理は、

新自由主義から脱却し、成長と分配の好循環を実現し、果実を全国津浦々に届けたい。

と、抱負を述べた。これは、アベノミクスから大きく舵を切ったと言える。新自由主義と言う、ノーガードの打ち合いをやめ、経済成長と富の分配のバランスを取り、弱者にも目の届く、暖かい経済政策を目指すと言うのだ。その舵取りには、様様な障害が予想される。新自由主義経済政策の元、大きな既得権益を得た者の逆襲はすざましかろう。

池田が所得倍増計画を発表した時も、嵐のようなブーイングに合った。しかし、一歩もたじろぐことなく、毅然として前に進めたのは、逆境の時に彼の元に集結した、優れたブレーンに恵まれたからである。強い絆で結ばれた(チーム岸田)の誕生こそが待ち望まれる。