学校にいけない子供達
大相撲の阿炎が絶好です。九勝1敗で優勝争いをしています。
彼はSNSに不適切な動画をUPし、3場所出場停止処分を受けました。幕下まで番付を下げましたが、腐らす稽古をして、今場所幕内に復帰したばかりです。
この逆境で
(自分には相撲しかない。)
若い頃、付き人をしていた阿炎の人柄と、相撲センスを認めていた鶴竜は、どん底の阿炎を支え、励ましました。
恩返しは土俵上しかないと誓って、今場所の阿炎は、毎日全力で土俵に上がっています。
話は変わりますが、私の学校の6年生のクラスに、不登校から立ち直った男の子がいます。
彼は5年生の1学期、コロナで2ヶ月近く休校が続いた後、ポツポツと休み始めました。夏休み明けからは、完全、冬眠状態に入ります。いつもポツンと一つだけ空いている机を見るのは、複雑な思いでした。
6年生になっても、1学期は全く姿を見ませんでした。
2学期に入ってから、午後に保健室に来るようになりました。何人かの男の子が彼と話をしに保健室に通ったようです。
朗報が届きました。
(彼が一緒に修学旅行に行きました。心配すること、何もありませんでした。)
担任の先生の話に、驚きもありましたが、違和感は感じませんでした。
保健室に顔を出す子供達同士のやり取りが、打ち解けた自然なものだったからです。
親は勿論、担任の先生やスクールカウンターが大人の常識を押し付けようとしても、一度フリーズした子供の心は、簡単には動き出しません。
やっぱり子供は、子供同士。
友達と無駄話をするうち、心のわだかまりが溶けて行ったのかも知れません。
修学旅行から3週間。彼が教室にいることが、少しも不思議と思わなくなりました。
時々、そんな自分を不思議気に思ったりするのですが。
(長い目で見る。)
簡単なようで、難しいことです。
勿論、阿炎の不祥事と男の子の不登校を一緒に
論ずる事は出来ません。
しかし、5年、10年、
20年のスタンスで人生を考えた時、
あんなに悩んだり、
周りが全て敵に見えたり、
取り返しのつかない事だと思ったことが、
ほんのかすり傷
だったり、
再出発の絶好の機会
だったり
心を許せる人との出会いだったりするかも知れません。
苦しみの渦中にいると、そんな考えは浮かびません。
その分、周りの者が大きく構えて、見守ることが大切なのかも知れません。