Line on Club

オンライン家庭教師です。

四面楚歌

四面楚歌とは、ぐるりと敵に囲まれることをいいます。

絶体絶命とでも、言いましょうか。

四面楚歌に追い込まれた、国の有り様を見ていきましょう。

①信長包囲網

戦国の世を、初めて統一国家にまとめあげようとしたのが、織田信長です。

1960年に桶狭間の戦い今川義元を破り、尾張の国を統一します。

さらに、美濃を手中に治めた織田信長は、足利義昭を奉じて、上洛します。

しかし、向かうところ敵無しに見えた信長は、一転、危機に見舞われます。

頼みの足利義昭が、武田信玄に上洛を促し、信長包囲網を仕掛けます。

東から、戦国最強の武田信が攻め上ります。

北には、朝倉義景浅井長政が陣取ります。

南の本願寺顕如は、全国の一向宗徒に反信長の指令を送ります。

そして、西からは三好の残党が、虎視眈々と京の都を狙っています。

まさに、

袋のネズミ

四面楚歌

絶体絶命

です。

信長はどうやってこの危機を乗り越えたのでしょうか?

答は、意外なものでした。

敵失と言っては、可愛そうですが、武田信玄の病死が全てを変えました。

武田軍は、早々に甲斐に引き返し、浅井、朝倉軍も苦もなく、織田軍団の軍門に下ります。

しかし、南の本願寺顕如はまだ健在です。

足利義昭は、中国地方の大大名、毛利氏と本願寺の手を結ばせ、再度反信長の戦いに挑みます。

こうして信長は、10年の歳月を、畿内での戦いに明け暮れます。

そんな信長を支えたキーワードは、強運と果断です。

強運は、言うまでもありませんが、武田信玄の突然の死です。

もし、武田信玄(54歳)が元気で上洛したら、信長の天下はありませんでした。

信長が、生涯に渡って同盟を結んだのが、徳川家康です。

振り替えって考えれば、これも最高のくじを引いたと言えるでしょう。

次に果断とは、決断力があることです。

しかし、やり過ぎると残酷な結果を招きます。

信長は比叡山延暦寺を焼き討ちし、さらに、長島の一向宗徒を根絶やしにします。

根絶やしと言うのは、女子供も見境なく、殺しまくることです。

時代を動かすには、この果断な処置が必要なのかも知れません。

しかし、人としての諸行を越えては、人の恨みを買います。

信長は人の恨み、それも一番信頼する部下、明智光秀の怨みを買い、その生涯を閉じるのです。

10年を越える、激しい戦いを戦い抜いた先にあったのは、自分で掘った落とし穴だったのです。

中東戦争イスラエル

イスラエルアラブ諸国

1対10

もしかしたら、それ以上かも知れません。

それでも、イスラエルは負けられません。

何故なら、負けたら国がなくなるからです。

ユダヤ人はいつも、こんな問を投げ掛けられています。

祖国、イスラエルで暮らしたいですか?

世界を放浪し、難民として暮らしたいですか?

アラブ諸国は手を変え、品を変え、イスラエルを攻撃します。

しかし、イスラエルの存在を脅かすところまではいきません。

なぜ、イスラエルは強いのでしょう。

ユダヤ人は強い民族としての一体性を持っています。

世界で活躍するユダヤ人から、巨額のユダヤマネー流れ込ます。

国民皆兵( 男子3年  女子 2年の兵役)

を敷き、常に戦時体制を維持します。

しかし、これだけでは、50年以上も、勝ち続ける事は出来ません。

案の定、イスラエルは1973年、第4次中東戦争で、アラブ軍に一方的に攻め込まれます。

1967年の第3次中東戦争(6日間間戦争)の勝利が、油断を生んだのです。

電光石火のエジプト軍はシナイ半島に進軍し、イスラエル軍は壊滅的な打撃を被ります。

ここで、イスラエルに最強の見方が現れます。

アメリカ合衆国です。

アメリカには、無数のユダヤロビーがいます。

彼らは、イスラエルの敗北を認めません。

アメリカ政府を思いのままに動かす力を持っています。

数百台の戦車と、最新式の武器がシナイ半島に運び込まれます。

あっという間に、イスラエルは盛り返し、最終的には勝ちを拾います。

戦争は、善悪で勝負が決まる訳ではありません。

自分達が生き残るために、相手の存在を消そうとするのが戦争です。

首の皮一枚で、イスラエルは生き残りました。

③世界の孤児、ロシア

歴史上、これだけ世界中の国々を敵に回した国は有りません。

インターネットで戦争の現実が世界中に配信されます。

それも、リアルタイムです。

西側諸国は、西側の論理でこの現状を読みときます。

ロシアに正義はありません。

この状況で、ロシアに打つ手はあるのでしょうか。

でも、よく考えると、戦争はの勝ち負けは、正義、不正義が決めるわけではありません。

第三次中東戦争では、アメリカがイスラエルの絶体絶命の危機を救いました。

同じように、態度を鮮明にしていない、中国がロシア側に付いたら?

まだまだ、不確定要素は、たくさんあるようです。

信長にとっての家康。

イスラエル

  とってのアメリカ。

ロシアにとっての中国。

四面楚歌の現状を打破する力は、実力を発揮するのでしょうか。